全然の使い方
いつだったか忘れましたが、祖父に「全然大丈夫」と言ったら「使い方がおかしい」と指摘されたことがありました。指摘の内容は「全然」の後には否定文がこないといけないとかだった気がします。
こないだ奥さんと似たような話をしていた時に、ふと
「体調が悪い?」の問いに対して「全然大丈夫」≒「全然大丈夫じゃないことはない」で二重否定になっているんでは?と思い、大辞林で調べてみました。
全然には以下の3つの意味があるそうです。
- 一つ残らず、「全く〜はない」と否定するための副詞
- 「余すことなく」、「全く」という肯定に用いる副詞。
- 俗語として「非常に〜」
二重否定のことは書いていませんでしたが、使い方が時代と共に変わっているとのこと。
- 明治・大正は全て、余すことなくというニュアンスで肯定にも使っている(夏目漱石も坊ちゃんで使っているらしい)。
- 昭和あたりから否定の用法が多くなった
で、基本的に肯定に使うのは俗用だとか。
言葉は時代と伴にどんどん変わっていくのでどちらでも良いと思っています。が明治〜昭和でこれだけ変わっているのだとすると、「全然」はこれからも否定と肯定の用途を行き来し続けるか両方の意味で使う言葉として認知されていくのかもしれません。